山中歯科ブログ
(治療例)見えない虫歯の治療をするためには
大泉学園北口徒歩3分の歯医者 山中歯科の山中大輔です。
一言に「虫歯の治療」といっても、虫歯になった場所やその治療方法まで、様々なケースがあります。
治す歯科医師は実は色々な事を考えて治療しています。
下の写真の患者さんは、「親知らずが生えてきて、知らないうちにその手前の歯が虫歯になった」ケースです(虫歯を取り除いた後の写真です)。
このようなケースは結構多く認められますが、しっかり治療するのはかなり難易度が高くなることが多いと思います。
というのも、奥歯の裏の虫歯なので、患者さん自身も見えませんし、術者の歯科医師であっても正面からは全く見えません。
奥歯の裏を見るためには、鏡に反射して映る像を見ながら治療する「ミラーテクニック」を応用しますが、虫歯を削る際や、充填(詰める)する際にミラーテクニックを応用するのは至難の業でもあります。また、奥歯の周囲には頬粘膜や筋肉があるため、通常のミラーでは見るのが精いっぱいで、治療中はミラーが入らない事も少なくありません。
そのな時には、通常のミラーよりも小さい12mmのミラーを使用しています。
しかし、その分術野が狭くなるため、拡大ツールが必要になります。(マイクロスコープや強拡大ルーペ)
(テレビドラマ医龍でも使用されていたキーラ―社製ルーペ)
実際の治療の進行として、まずは原因となっていた萌出方向のわるい親知らずを抜歯して、治癒を待ちました。
一度目の治療で虫歯になった部分を取り除いて、仮のセメントで蓋をします。
(一度で治療してしまう場合もありますが、歯が痛くならないかを確認し、虫歯を取り除いたときに生じる歯肉からの出血を止めるために、2回かけました。)
二度目の治療でセメントを除去し、止血確認した後、コンポジットレジン充填(ダイレクトボンンディング)(前回のブログも参考に →「コチラ」)をしました。
虫歯の取り残しがないか、段差なく充填できているかを確認して治療終了になります。
小さな虫歯であっても、上記のように治療するために、かなり神経を使い時間をかけて指先を動かしています。
また、様々な小さい器具を使用してミリ単位の治療を毎日していますので、歯科医師の仕事というのは、本当に細かい仕事だなと、自分で感じてしまいます。
実際、最近肩こりがひどくなってきており(今までは肩こりは全く感じないタイプだったのですが)、スタッフルームにはこんなアイテムも登場してしましました。
(肩こりのひどいスタッフも使用しているようです)
今後も、精密で確実な治療を行っていきたいと思います!
山中歯科 山中大輔